設計工程に対する改善対策#3

2024 年 1 月 11 日 by arakawas

お客様へ高品質な製品をより早く提供するため、引き続き設計スキルの底上げを行っています。
そこで前回同様、弊社で発生した不具合を例に挙げ、設計段階で未然に防ぐにはどのような対応を行っておけばよいか、分析結果と併せて記載します。

【事例システム詳細】
受発注システムで受発注の変更依頼を行った場合、変更依頼されたデータはひとつ前のステータスに戻り、再確認・承認を行う順序となる。

【不具合内容】
「ステータス:3」で変更依頼を行った際、「ステータス:2」に戻らず「ステータス:3」のままとなる。

≪受発注システムのステータスの遷移順≫

≪期待する結果≫

≪実際の結果≫

【原因の分析】
①なぜ、ステータスが反映されなかったのか
 ⇒ステータスを「発注完了」に戻す条件に、
  「希望納期」が含まれていなかったため

②なぜ、ステータスを「発注完了」に戻す条件に、
 「希望納期」が含まれていなかったのか
 ⇒前のステータスに戻す仕様を明確に決めていなかったため

③なぜ、前のステータスに戻す仕様を明確に決めていなかったのか
 ⇒ステータス遷移を整理することに対して意識が薄かった

【再発防止のための対策】
ステータス遷移を整理することに対して意識が薄かった点から、「状態遷移図」を作成し、ステータスの状態遷移がわかる資料を作成する。

【状態遷移図とは】
ソフトウェアやシステムの条件やイベントによって生じる状態の変化を図形や矢印で表現し、一覧性を高めたものです。

≪作成方法≫
①ソフトウェアやシステムの条件やイベントによって生じる状態を洗い出す
②洗い出した状態を図形に記載する
③状態を記載した図形を矢印を繋ぐ
④矢印のそばに条件やイベントを記載する

今回も弊社で行った勉強会での事例を基に展開しており、今後も残り2回の勉強会の結果を交えて記載する予定です。

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