設計工程に対する改善対策#5

2024 年 1 月 11 日 by arakawas

お客様へ高品質な製品をより早く提供するため、引き続き設計スキルの底上げを行っています。
今回は最終回のため、これまで行った分析結果を基に、対策として検討した改善案をご紹介していきます。

【なぜなぜ分析の統計】
弊社で発生した設計に関する25件の不具合を例に挙げ、未然に防ぐにはどのような対応を行えばよかったかなぜなぜ分析を実施しました。

≪障害原因の分析≫

上記より、正しい設計やPJ管理を行うことで8割の障害を回避することが可能となります。

【不具合内容】
①設計不備(65%)
  ・記載不足 :設計書に記載がない
          ⇒ 記載漏れ・スケジュールの問題
  ・考慮不足 :記載はあるが考慮が甘い
          ⇒ パターン考慮不足(逆向き・権限・状態遷移)
  ・記載が曖昧:設計者の意図が正確に実装者に伝わらない 
          ⇒ 文章だけの設計書に頻発

②プロジェクト管理不備(17%)
  ・リスク管理 :要件の中に実現可能性が未検証のものがあったが、
          リスクとして管理できていなかった
  ・課題管理  :課題について、回答をもって「完了」扱いとしてしまい、
          その後の対応が漏れた
  ・変更管理  :仕様変更がメンバーに周知できていなかった
  ・スコープ管理:不具合が発生したが、スコープ対象外だった

③体制不備(12%)
  ・確認体制不足、業務知識不足、技術知識不足

④連携システム考慮不足(6%)
  ・連携相手側のシステムに対する仕様理解不足
   (各項目の仕様差異の確認不足)

【設備不備を防ぐための対策】
下記表や図を作成することで、曖昧さや考慮不足がある状態を鮮明にすることが可能です。
※要件漏れを防ぐには別途対策が必要

≪作成資料≫
・ディシジョンテーブル
・状態遷移表・状態遷移図
・ER図
・データフロー図
・CRUD図
・業務フロー図
・アクティビティー図
・シーケンス図

【要件漏れの対策】
要件を洗い出すために要求分析マトリクスを作成し、マトリクスに各要件を記入することで、要件の偏りや検討不足の確認を行う。

≪作成ポイント①≫
要求と品質は対になっている
[3つの要求]
・基本要求(絶対)
・変動要求(できないと不満)
・潜在要求(期待以上)

[3つの品質]
・当たり前品質(できていないとNG)
・一元的品質(不足だと不満)
・魅力的品質(なくても仕方ない)

≪作成ポイント②≫
常に「ユーザーの要求は何か」を意識することで、品質目標を満たすようにする
[ソフトウェア品質の考え方]
・「あってはならないこと」は何か   ⇒ NEVER
・「できなければならないこと」は何か ⇒ MUST
・「あったらいいな」は何か      ⇒ WANT

≪作成ポイント③≫
非機能要件についても考慮する

[外部特性(顧客にとっての品質)]
・機能性(便利で)
・信頼性(壊れなくて)
・使用性(使いやすい)

[内部特性(作り手にとっての品質)]
・効率性(リソースに対して適切な性能)
・保守性(維持・変更がしやすい)
・移植性(別環境に移しやすい)

最後になりますが、様々な補足表・図を作成することで設計書の品質を高めることができるため、積極的に活用していきましょう。

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