Apple WatchでHealthKitアプリ開発 -Part3-

2023 年 5 月 12 日 by shimizus

はじめに

健康経営に貢献するためのアプリ開発において、Apple Watchが活用できるかどうか検証しました。
検証では、健康管理機能フレームワークであるHealthKitに注目し、HealthKitを組み込んだApple Watchアプリを開発することを目標としています。

この記事はApple WatchでHealthKitアプリ開発 -Part2-の続きになります。

今回は、新規作成したWatchAppプロジェクトへのHealthKitフレームワークの追加と、権限の設定を解説していきます。

次回はヘルスケアデータの書き込みについて解説します。

HealthKitを有効にする

HealthKitを使用するには、プロジェクトにHealthKitフレームワークを追加する必要があります。
左ペインから、プロジェクトを選択し、プロジェクトエディタを開きます。
上部のタブから「Signing & Capabilities」を開き、
TARGETSから、iOSアプリを選択し、「+」ボタンをクリックします。

表示される画面から「HealthKit」を探し、ダブルクリックします。

CapabilitiesにHealthKitが追加されます。
これで、アプリにHealthKitがimportできるようになります。

<オプション項目について>

  • ・Clinical Health Records
    • – HealthKitストアから臨床記録データを読み取る
    • – 今回は使用しないのでチェック無し
  • ・Background Delivery
    • – バックグラウンドでHealthKitクエリの実行を許可するかどうか
    • – 今回はチェック無し

「TARGET」を「WatchKit Extension」に切り替え、同様の操作でHealthKitを追加しておきます。

アクセス権限を設定する

アプリからHealthKitのデータにアクセスするため、権限の設定を行います。

iOSアプリの設定

左ペインから、プロジェクトを選択し、プロジェクトエディタを開きます。
上部のタブから「Info」を開き、TARGETSから、iOSアプリを選択します。
プロパティ一覧上で右クリックし、「Add Row」から以下の3つを追加します。

  • ・Privacy – Health Records Usage Description
  • ・Privacy – Health Share Usage Description
  • ・Privacy – Health Update Usage Description

それぞれのValueは、アプリがユーザーに権限を求める際に表示される、データ使用用途の説明文となります。
任意の文章を記載してください。
※文字数が12以下の場合、ビルドエラーになります。

Watchアプリの設定

「TARGET」を「WatchKit Extension」に切り替え、同様の操作を行い権限の設定を行います。

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