DHCPの予約アドレス設定方法(MACアドレス識別)

2019 年 5 月 15 日 by fuku

こんにちは。fukuです。

ある案件で指定端末のみDHCPのIPを割り振ることはできないかという要望を頂きました。
その際にMACアドレス指定でIPを割り当てる方法を利用したので設定方法についてご紹介します。

今回使用した機器は、YAMAHAルータ「RTX1200」です。
機能は、DHCP 予約アドレスの設定を利用します。

現在、以下のような設定がされていることにします。

# ip lan1 address 192.168.1.1/24
# dhcp service server
# dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent
# dhcp scope 1 192.168.1.20-192.168.1.50/24

現在のDHCPの設定をルータ上で確認してみましょう。
 # show status dhcp

DHCPスコープ番号   : 1
ネットワークアドレス : 192.168.1.0
スコープの全アドレス数: 31
除外アドレス数    : 0
割り当て中アドレス数 : 0
利用可能アドレス数  : 31

追加したいMACアドレスは「12:34:56:78:9a:bc」とします。

以下のコマンドで設定を追加します。
 # dhcp scope bind 1 192.168.1.40 ethernet 12:34:56:78:9a:bc

再度、DHCPの設定をルータ上で確認してみましょう。
 # show status dhcp

DHCPスコープ番号: 1
ネットワークアドレス: 192.168.1.0
予約済(未使用)アドレス: 192.168.1.40 = 12:34:56:78:9a:bc
スコープの全アドレス数: 31
除外アドレス数: 0
割り当て中アドレス数: 0
利用可能アドレス数: 31
( 予約済アドレス数: 1 )

3行目と8行目の項目が増えました。
実際に該当のMACアドレスの端末をつなげてみると
無事に指定のIPアドレスが割り当てられると思います。

ちなみに予約アドレスを設定する場合の注意点は以下となります。

予約するIPアドレスは、指定のスコープ範囲内でなければならない
1つのスコープ内では、1つのMACアドレスに複数のIPアドレスを指定することはできない
すでにリース中のIPアドレスを予約設定した場合は、リース終了後に割り当てられる
予約中のアドレスはDHCPでは割り当てられない

フリースペースにルータを置いておく場合や、無線ルータの中継をしている場合などで
ルータ側のDHCP機能で管理する場合は有効な機能だと思います。

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