はじめに
システム保守作業の一環として、稼働中のサーバーに対してWindowsUpdateを実施しました。
今回はWindowsの設定画面から更新プログラムの適用を行いましたが、その中で配信された「KB890830」 の適用に想定以上の時間を要したため、備忘録として記載します。
更新プログラム「KB890830」とは?
今回のWindowsUpdateで配信された「KB890830」について、詳細を簡単に記載します。
「KB890830」は「悪意のあるソフトウェアの削除ツール(Malicious Software Removal Tool)」の更新プログラムであり、毎月配信されることが多いですが一般的なセキュリティ更新プログラムとは少し役割が異なります。
このツールはWindowsUpdateの一部としてバックグラウンドで実行され、主な目的は「流行している特定のマルウェアやウイルスを検出・削除」することにあります。実行時には感染している可能性のあるマルウェアの検査を行い、対象となるマルウェアが検出された場合は削除処理を実施します。また、マルウェアによって変更された一部のシステム設定を元の状態に戻す機能も備えています。
ただし、一般的なウイルス対策ソフトとは異なり、常時監視やリアルタイム監視の機能は無く、新たなマルウェア感染を防止するものでもありません。
実行環境
・サーバー:WindowsServer2019 Standard
・Cドライブ
・ドライブ容量:59.4G
・使用率:68%
・Dドライブ
・ドライブ容量:339G
・使用率:30%
・ストレージ:SSD
悪意のあるソフトウェアの削除ツールの実行
今回の環境では、WindowsUpdateの更新プログラム一覧に「KB890830」が表示されていたものの自動的には実行されなかったため、MicrosoftUpdateカタログから更新プログラムを取得し、「悪意のあるソフトウェアの削除ツール x64 – v5.142(KB890830)」を手動で実行しました。
【KB890830のexeファイルの実行手順】
①「次へ」を押下

②「フルスキャン」を選択し、「次へ」を押下

③スキャンが完了するまで待機

④スキャンが完了したことを確認

⑤スキャン結果の詳細を確認
※スキャン結果が全て「感染していません」となっていることを確認

【実行結果】
今回実施した「悪意のあるソフトウェアの削除ツール(KB890830)」によるスキャンでは、マルウェアの検出はなく、問題がないことを確認できました。
一方で、スキャン処理の完了までに約7時間要したため、想定以上に長時間となるケースもあるため注意が必要です。
まとめ
「悪意のあるソフトウェアの削除ツール(KB890830)」は定期的に配信されるセキュリティ対策ツールですが、実行中は他の保守作業や動作確認のスケジュールに影響を与える可能性があります。そのため実行する際は後続作業や実行する時間帯を考慮したうえで計画的に実施することが重要です。
また、ツールには進捗バーが表示されますが、進捗バーが右端まで到達した時点で必ずしもスキャンが完了するわけではなく(進捗バーは処理全体の正確な完了率を示しているものではない)、表示だけを判断材料とせず、余裕を持ったスケジュールを組むことの重要性も今回の検証を通じて確認できました。
